
兼六園は、石川県金沢市にある日本有数の庭園で、日本人だけでなく、外国の観光客にも人気の観光スポットです。
兼六園は、江戸時代に、加賀藩主の前田家が代々にわたり作り上げたものです。金沢は、第二次世界大戦で米軍の空襲を受けなかったこともあり、当時の庭園の多くが残っていることも、兼六園の大きな特徴です。
兼六園は、約11.4ヘクタール、3万4600坪ある広大な庭園で、日本三名園の一つ、特別名勝に指定され、ミシュラン観光版で三ツ星を獲得しています。
庭園というと、ちょっと地味なイメージがありますが、兼六園の歴史や各スポットができた背景などを知ると、より興味をもって観光することができます。
以下に、兼六園について、歴史、名前の由来、園内の観光スポット、グルメ、アクセス、周辺の観光スポットについて、紹介します。
兼六園の住所、電話番号などは、基本情報に記載しています。
目次
兼六園について
兼六園は、石川県金沢市にある庭園で、江戸時代に、加賀藩主の前田家が代々にわたり作り上げたものです。
兼六園の総面積は、約11.4ヘクタール、3万4600坪ある広大な庭園です。
以下に、兼六園の5つの特徴(3名園の1つ、特別名勝に指定、ミシュラン三ツ星を獲得、桜の名所、紅葉の名所)を、紹介します。
3名園の1つ
兼六園は、岡山県にある後楽園(こうらくえん)、茨城県にある偕楽園(かいらくえん)とならんで、日本の三名園の一つです。
特別名勝に指定
兼六園は、芸術的・観賞的に価値が高い名勝の中でも、特に価値が高い特別名勝に指定されています。
兼六園の他には、富士山(山梨県)、上高地(長野県)、黒部峡谷(富山県)などが特別名勝に指定されています。
ミシュラン三ツ星を獲得
兼六園は、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(観光版)で、最高ランク三ツ星を獲得しています。
ミシュラン三ツ星の影響もあって、兼六園には、アジア人だけでなく、欧米からの観光客も多く見かけます。
ミシュランは、レストランの格付けで有名ですが、グリーンガイドの歴史は古く、観光地を格付した本が、1926年に発売されています。
ミシュラン・グリーンガイドは、 訪問する価値がある自然、文化遺産などが紹介されていて、一ツ星、二ツ星、三ツ星まであり、兼六園が取得している三ツ星が最高ランクになります。
桜の名所
兼六園は、石川県の中でも、有数の桜の名所として知られています。
園内には、ソメイヨシノ約200本、ヒガンザクラ約80本、サトザクラ約50本、ヤマザクラ約40本など約420本の桜があり、桜の季節には、素晴らしい景色が見られます。
紅葉の名所
兼六園は、紅葉の名所としても有名です。紅葉シーズンには、全国からたくさんの観光客が訪れます。
園内には、美しい紅葉が見れる落葉樹が約330本あり、イロハモミジ・ヤマモミジなどのカエデ科、黄色いイチョウモミジ・トチノキモミジ、赤色のハゼモミジ、黄色・虹色のサクラモミジなどが、秋の兼六園を飾ります。
兼六園の歴史
兼六園の歴史は、兼六園は、前田家が代々にわたり築いた歴史ある庭園です。
兼六園ができる前の時代は、兼六園の地は湿地帯で、蓮の花が咲いていたことから、蓮池(はすいけ)と呼ばれていました。
5代目藩主・綱紀の時代に、兼六園の原型となるお庭やお座敷が作られ、11代目治脩の時代には、翠滝・夕顔亭・時雨亭などが作られました。
兼六園という名前が付けられたのは、12代目斉広の時代で、兼六園が、一般に開放され、市民が入れるようになったのは、1874(明治7)年のことです。
※兼六園の歴史の詳細はこちら↓
兼六園の名前の由来
兼六園は、「相反する六つの景観を兼ねた庭園」であることから付いた名前です。
「洛陽名園記(らくようめいえんき)」は、中国の名園について書かれた書物で、本の中には、相反する六つの景観を兼ねている「湖園」という名園の記述があり、これが兼六園の名前の由来になっています。
相反する六つの景観は、宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望です。
※兼六園の名前の由来の詳細はこちら
園内の観光スポット
兼六園の観光スポットは、徽軫灯籠、霞ヶ池、ヤマトタケル像などのメジャーなスポットや、あまり注目されないマイナースポットを含め、全部で33つあります。
以下に、10つのメジャーなスポット(徽軫灯籠、虹橋、霞ヶ池、唐崎松、ヤマトタケル像、山崎山、海石塔、翠滝、虎石、噴水)を紹介します。
徽軫灯籠
兼六園で最も有名なスポット。琴の音を調整する琴柱に似ており、長さが違う脚が風情ある! どの季節でも存在感がある金沢の顔!
虹橋
徽軫灯籠の手前の橋。長さが約5メートル、幅1.1メートルの赤戸室石。兼六園にきたら、必ず虹橋を渡ろう!
霞ヶ池
園内最大の池で、もともとは金沢城の防衛のために作られた。蓬莱島が浮かび、どこから見ても美しく、特に紅葉シーズンは素晴らしい!
唐崎松
13代藩主・斉泰が、琵琶湖から種を取り寄せ、育てたクロマツ。雄大で優雅。冬の風物詩・雪吊りはとても美しい!
ヤマトタケル像
西南戦争で亡くなった、石川県の兵士をたたえる、園内で最も高いスポット。勇ましく建っている姿は、なかなか優美!
山崎山
金沢城を守る総構えの跡が残る。別名「紅葉山」と呼ばれ、紅葉シーズンには、眼が眩むほど美しい紅葉が見られる!
海石塔
加藤清正が朝鮮出兵から持ち帰った、など諸説あり。高さ約4.1メートルの6重塔。桜・紅葉の季節は、より渋味がでる!
翠滝
園内最大の滝。人工的とは思えない趣深いスポット。桜・紅葉の季節は特に美しい!
虎石
兼六園を守る魔よけの石。虎が、前足を低くして吠えている姿に似ていることから付いた名前。外国人に人気が高い!
噴水
日本最古と言われる噴水。霞ヶ池との高低さを使って自然の力で水を上げている。力強く躍動感のある噴水!
※33つの観光スポットについては、下記別ページに詳しく記載しています。
兼六園のグルメ
兼六園のグルメには、金沢名物・治部煮をはじめ、うどん・そば・定食・ラーメン・おでんなどがあります。また、お団子・和菓子・あんころ、ぜんざい、くずきりなどの甘味も食べられます。
飲み物は、抹茶・コーヒー・紅茶・ソフトドリンク・ビール・焼酎・お酒・ワインなどがあります。
兼六園の営業時間は、通常日中のため、13店の食事処・甘味処で、食事をする場合は、主にランチタイムになります。
兼六園でグルメが食べられるお店は、下記13店です。
茶屋見城亭 蓬莱堂 万清亭 堤亭 清水亭 城山亭 兼六園三芳庵 内橋亭 兼六亭 奇観亭 ことぶき亭 出世茶屋 時雨亭
※兼六園でグルメが食べられるお店については、下記別ページに詳しく記載しています。
兼六園へのアクセス
東京方面から兼六園にアクセスする場合、北陸新幹線、飛行機、高速バスのいずれかを利用します。一番早くて、便利なのは、北陸新幹線です。
大阪方面から兼六園にアクセスする場合、特急サンダーバード、高速バス、車のいずれかを利用します。大阪駅から金沢駅まで、乗り換えなしで、特急サンダーバードで1本で行きます。
金沢市には、新潟から滋賀の米原までを結んでいる北陸自動車道(高速道路)があり、新潟・富山・福井・滋賀・京都・大阪あたりからなら、車も便利です。
金沢駅から兼六園にアクセスする場合は、路線バスを利用し、約15分~20分です。
※アクセスの詳細はこちら↓
兼六園周辺の観光スポット
兼六園は、金澤観光の中心であり、周辺にはいくつもの観光スポットがあります。
兼六園の桂坂口の向かいには金沢城公園があり、兼六園の真弓坂口の向かいには金沢21世紀美術館、随身坂口の隣には成巽閣があります。
また、徒歩5分以内の場所には、石川県立美術館、石川県立歴史博物館、石川県立伝統産業工芸館、金澤神社などがあります。
また、兼六園からは少し距離がはなれますが、ひがし茶屋街、近江町市場、長町武家屋敷も、抑えておきたい観光スポットです。
以下に、上記に挙げた観光スポットを紹介します。
金沢城公園
金沢城公園は、兼六園の桂坂口の向かいにある観光スポットです。金沢城は天守はありませんが、広大な敷地内に、石垣や櫓、長屋などがあります。金沢城は、もともとは一向一揆で大きな勢力だった浄土真宗本願寺の拠点で、尾山御坊と呼ばれていました。
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金沢21世紀美術館
金沢21世紀美術館は、兼六園の真弓坂口の向かいにある観光スポットです。現代美術館で、体験型の美術品があるのが特徴です。
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石川県立美術館
石川県立美術館は、兼六園の随身坂口から徒歩1分のところにある観光スポットです。石川県や加賀前田家ゆかりの古美術品や、石川県にゆかりのある作家の日本画、油彩画、彫刻、工芸品などが展示されています。
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石川県立歴史博物館
石川県立歴史博物館は、兼六園の随身坂口から徒歩1分のところにある観光スポットです。陸軍兵器庫として使用された赤レンガが特徴的です。石川の歴史と文化に関連した展示品が多数あります。
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石川県立伝統産業工芸館
石川県立伝統産業工芸館は、兼六園の小立野口の隣にある観光スポットです。石川県の36種類の伝統工芸品が展示されています。また、1階の販売コーナーでは、九谷焼や加賀友禅などの伝統工芸品が購入できます。
※詳しくはこちら↓
成巽閣
成巽閣は、兼六園の随身坂口の隣にある観光スポットです。成巽閣は、第13代藩主斉泰の母の隠居処として作られました。武田友月の彫刻絵、金箔の壁、鳥が描かれたガラス細工など、当時の先端技術が詰め込まれた、豪華な建物です。
※詳しくはこちら↓
金澤神社
金澤神社は、兼六園の随身坂口の向かいにある神社です。11代藩主治脩が建てた学校の鎮守として創建され、前田家の遠祖・菅原道真が祭られた小さいながらも人気の神社です。金澤神社は、学問向上、商売繁盛、交通安全などのご利益があるとされます。
※詳しくはこちら↓
兼六園の基本情報
【名前】兼六園(けんろくえん)
【住所】〒920-0936 石川県金沢市兼六町1
【電話番号】076-234-3800
【HP】http://burari-kaga.com/kanazawa-kaga-fukui-tourism/kanazawa-tourism/kenrokuen/
【入園料金】大人(18歳以上)310円、子供(6歳~17歳)100円、0歳~5歳は無料(詳細はこちら→入園料金)
【営業時間】3月1日~10月15日:7:00~18:00、10月16日~2月末日: 8:00~17:00(詳細はこちら→営業時間)
【アクセス】金沢駅からバスで約15分~20分、金沢駅から徒歩で約30分、金沢駅からタクシーで約10分~15分(詳細はこちら→アクセス)
【喫煙可否】園内は禁煙、園外の茶屋通りで喫煙可能
兼六園の地図
作成日:2019年5月6日
更新日:2019年8月30日
更新日:2019年9月1日
更新日:2019年9月8日